料亭富吉の屋上は、階下が大広間になっていて、荷重がかけられない構造でした。そこで防水のやり変えの際に、押えコンクリートを取り、その荷重分を庭園に充てています。
リニューアルとして、庭園をつくるため、植物の根が建築物に影響を与えないよう、耐根対策が重要視されました。そこで、耐根シートをアスファルト防水の上に直接設置し、かつ施工時に耐根シートを傷つけないよう、薄く保護モルタルを塗っています。
また荷重軽減のために、土壌には土の約1/3の重さでリフォーム緑化に適している人工土壌「αベース」が利用されています。また軽量に養生された樹木「カルボック」やFRPで出来た擬石を採用するなど、全体的に軽量化が図られています。
利用されている屋上緑化技術とアイテムは以下の通りです。
防水層 | アスファルト防水 |
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耐根層 | 耐根シート「ルートガード」 (施工時の養生として2〜3cmモルタルを薄く塗布) |
排水層 | 貯排水システム「αウェーブシステム」 |
土壌 | 人工土壌「αベース」 |
樹木支持 | 地下支柱「スーパーグランドサポート」 |
散水設備 | 点滴式灌水ホース「ラムホース」 (電池式簡易制御タイマーを併用) |
庭園材料搬入状況
見切り用の縁石設置状況
αウェーブシステム設置状況
スーパーグランドサポート設置状況
αベース搬入状況
αベース撒き出し状況
施工直後状況
施工12年後状況